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トゥイ二つの解釈(サイゴン・ネタバレ)

複数キャストって面白いですね。以下あくまで私見です。

トゥイとキムは従兄妹で、親のいいつけにより、
結婚するのが当たり前な仲だった。
だけど、戦争により村が焼け、一族が失われ、
二人の一族的な関係は消滅、親の縛りも消滅する。
このとき、トゥイがキムと同じ立ち位置にいたら、
二人は助け合って生きて行こうとしただろう。だけど、

「戦争のせい」は、米軍のせいでもベトコンのせいでもある。
武力闘争により、米の傀儡政権である南ベトナム政府を崩壊させる。
ベトコンの民族自立の手段は武力なのである。
もちろん、「ベトコン=悪、米軍=善」というような
アメリカンな発想はしないが、逆でもない。
前にも書いたけど、キムは米軍もベトコンも嫌いだったと思う。
トゥイはベトコン。決して親や自分を守ってくれた人間ではない。
キムたち民衆は、親を殺され、苦しみに堪えるしかないのである。

ただ、ベトコンと言っても、その思想には個人差はもちろんある。
泉見トゥイは、より強くアメリカを嫌い、キムは祖国ベトナムを
裏切った人間だと思っている。祖国の概念を強く持っている気がする。
だから、サイゴン陥落後、キムを探しだそうとするのも、
自分のものであるキムに、アメリカを否定させ、
自分好みに教育しなおすためだと思う。非常に独善的。
だから、アメリカの亡霊タムを殺そうとするのはキムへの愛ゆえではない。
祖国への裏切りに対する怒りだと思う。
そして、もしキムがトゥイと生きようと決心したとしても、
泉見トゥイは、アメリカに自らを売っていたキムを責め続けるだろう。

tekkanトゥイは、生きていく目的を見出そうとしたときに、
南ベトナム解放戦線に参加することが、
これから自分が生きていける道だと、
やや冷静に思ったんじゃないだろうか。
つまり、国のためよりも、自分のため。
tekkanトゥイは、ベトコンであることに心の底で疑問を持っている。
だから、サイゴン陥落後、キムを探しだすのは、
勝利者としての自分を見せるためよりも、キムへの愛ゆえに見える。
キムを探し出した後、兵士たちに責めさせるにも関わらず、
もういいと兵士たちを追い出すシーンは、キムを教育しなおさなければと
思いつつ、キムが虐待されるのを見ているのがつらいキムへの愛を感じる。
だから、「夫がいる」などと非現実的なことを言い切るキムを、
自分の方を決してみてくれないキムを悲しみ、恨む。
彼の言う「国を裏切る気か」「おまえのガキは面汚しだ」は、
ベトナムの現実をキムに理解させようとしているのだと思う。
だけど、キムはタムをクリスの愛の証と考えている。
だから、タムを殺し、キムにクリスを諦めさせようとする。

作品の中では、泉見トゥイが明快で、解釈的には近い気がするけれど・・・
独り善がり的な泉見トゥイよりも、
私は繊細で現実的な愛を持つtekkannトゥイが結構好きです。
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